本文へスキップ

電気機器応用研究室は松本洋和によって運営されています。

  • 日本語
  • English

トピックスTopics

電気学会論文誌Dに論文が掲載されました。

 電気学会論文誌Dの2014年2月号に論文「力行運転時にも充電可能なチャージポンプ回路を有する昇圧ドライバ」が掲載されました。本論文の提案回路は海外誌IEEE Trasnsactions on Power Electronicsに掲載された論文"Charge Strategy in Boost Motor Driver With EDLCs"と"Charge Characteristics by Exciting-Axis Voltage Vibration Method in Boost Driver With EDLCs"で提案した回路を発展させたものになります。
 モータを動かすためには、モータに電力を送るドライバ(モータ駆動回路)が必要になります。一般的にモータを効率良く駆動するためには、高い電圧を用いれば良いことが分かっています。モータを動かすための電力はV(電圧)×I(電圧)で表されるのですが、電力が同じであれば、電圧が大きい程、電流が少なくすみます。電流が少なければモータ内の潜在的な抵抗Rによる損失分R×I×Iを低減できるからです。
 掲載された論文では、モータの電圧を上昇させることができる回路を提案しています。以前から電圧を高める事ができるドライバは提案されていますが、この従来のドライバは回路素子にインダクタ(コイル)を使用しています。インダクタはサイズが大きい上、内部の抵抗(コイルといえども潜在的に抵抗があります)が大きく、損失が増えてしまいます。提案回路では、インダクタの代わりに、潜在的に抵抗の小さな電気二重層キャパシタ(容量の大きなコンデンサ)を用いることによって、従来のドライバに比べてより効率的に電圧を高め、モータを駆動することに成功しています。電気学会論文誌D