磁性損失シートを用いた電源線貫通部のシールド効果に関する研究

近年、室内における携帯電話・無線LAN等の無線通信利用が増加しており、隣接する部屋間や床下の電源線貫通部からのノイズが問題となっている。本研究では、携帯電話(2.0 GHz)と無線LAN(2.5 GHz)に注目し、この問題を解決するために磁性損失材料を電源貫通部に充填することによるシールド効果について解析、実験の両方で検討した。結果として、磁性損失材料非充填時と比較して20 dB程度のシールド特性の改善が可能であり、40 dB以上の電磁シールド構造の設計が可能であることを示した。