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青山学院大学電気電子工学科 研究室の変遷


<研究室の変遷>

 時の経つのは早いものです。理工学部が創設されてから早くも30年余の時が流れました。建設途上にある世田谷キャンパス(当時は廻沢キャンパスと呼び、今よりも余程風情があった.)に入学した一期生は50歳を越える年齢となっています。30年の間には電気電子工学科の各研究室にも大きな変化がありました。各研究室の変遷を順に辿ってみましょう。


【犬塚研究室・澤邊研究室】
 犬塚先生は昨年の2月29日に急逝されました。死の数日前までピンピンとお元気な状態での突然の出来事でした。周囲にいた者には未だ実感がなく、何時かひょっと現れそうな気が致します。このような事情で、犬塚研は急遽、教え子であり13期生でもある澤邊厚仁助教授が引き継ぐことになりました。

【太田研究室】
 1965年以来、学科と学部の運営に尽力された太田先生は、お身体の具合が優れず、定年の2年前(1994年)に退職され、今は悠々自適の生活を送っておいでです。後任として澤邊助教授が一昨年着任し、2年間この研究室を担当されました。澤邊助教授が犬塚研の後を担当することになりましたので、4月から新しい若手の教員が着任する予定です。

【小畑・橋本研究室】
 ご意見番として学部創設以来、学科の運営に尽力された小畑耕郎先生は1989年に退職されました。先生は現在も至ってお元気です。1991年に着任された橋本修助教授は音響ではなく、環境電磁波工学の研究をされています。

【柏木研究室】
 1967年に着任された時には最も若い教員であった柏木浩光助教授も、今では古参の教授のお一人として学科の運営に尽力されています。お元気で音声認識のご研究を続けておいでです。

【木戸・平野・地主研究室】
 初代の木戸栄次先生は1967年から1978年まで勤務され、退職されて間もなくご逝去されました。草創期に先生が就職担当としてご尽力されていたお姿が偲ばれます。次いで、平野順三先生が1980年から1993年まで担当され、退職されました。先生は変わらずお元気でいらっしゃいます。その後を1993年に引き継がれた地主創助教授は現在の学科の中では最も若い教員で、マルチメディア時代の通信方式をご研究中です。

【金研究室】
 1965年から勤務され、一期生にとってはお若い先生のお一人であった金台烋先生も、國岡先生と並び学科最古参となられました。創設時(以前?)からおられる先生のご意見は学科の運営に欠かせぬものとなっています。お元気で制御理論のご研究を続けておいでです。

【國岡研究室】
 ご存知のように國岡先生は昨年から学長として大学のために尽力されております。学長になられても、研究室は健在で、太陽電池を研究されています。多忙な中を週1回は世田谷に来られ、学生の指導をするタフぶりです。

【斉藤・内藤・酒井・永田研究室】
 この研究室は最も変化がありました。初代の斉藤幸男先生は学科の創設に尽力され、8年間お勤めになった後、1973年に退職され、1993年に天寿を全うされました。次いで、内藤正先生が1974年から1978年まで、斉藤先生のお弟子である酒井善雄先生が1978年から1985年まで担当されました。両先生とも変わらずお元気です。その後、1985年に永田勇二郎助教授が着任し、現在教授として磁性・超伝導材料を研究しています。

【中路・内藤・井出研究室】
 1970年に新しい研究室を開かれた中路幸謙先生は、学科の発展に貢献され、1978年に退職されました。頑健な先生でいらっしゃいましたが、1994年にご逝去されました。中路先生退職後、内藤先生が旧斉藤研から移られ、1978年から1980年の間担当されました。続いて1980年に井出英人助教授が引き継がれ、現在に至っています。井出先生は教授・学部長としての激務の中、生体電子工学のご研究を続けておいでです。

【持丸研究室】
 新しい応用電子工学の研究室担当として1971年に助教授として着任された持丸正義先生は、柏木先生と並び古参の教授のお一人として学科の運営に尽力されるとともに、電子回路のご研究を続けておいでです。

【林研究室】
 電気電子工学科では最も新しい研究室で、パワーエレクトロニクス分野として1988年に開設され、林洋一助教授が着任されました。現在は教授として電力の制御と超伝導モーターやソーラーカーなどをパワフルにご研究中です。

 山脇、高梨、中田、小林の各先生もご健在で、研究を続けておいでです。皆さんご存知の研究室にはざっと以上のような変遷がありました。短い文で済むと思ったものが、随分と長くなりました。これも時の流れと共に、8人の教員定員で始まった学科が、10人となり、さらに11人と発展し、それとともに人が来たり、また去った結果です。30年と云う時の流れをこの文で感じて頂けたら幸いです。 (1期:永田勇二郎)


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